子どもの喘息発作、なぜ秋に多い?今できる確認と、来年につなげる備え
A先生「ほむほむ先生、秋に喘息が悪くなりやすいと聞くと、夏の準備が大事なのだとわかりますよね。でも、もう秋になっちゃいました。今からでは遅いのでしょうか。」
ほむほむ先生「遅いと決めなくて大丈夫だよ。今使っている薬や吸い方、悪化したときの動き方を確かめることは、今日から始められるんだ。今回は、喘息と診断されている園児や学童の家庭を中心に、今できる確認と、来年に生かせる備えを整理していくね。」
この記事で答える疑問
この記事では、次の3つの疑問を一緒に考えます。
秋に喘息が悪くなるのはなぜですか
いま家庭で何を確認できますか
この秋の経験を来年にどう生かしますか
秋の発作は、感染と治療の状態が重なる

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A先生「秋に発作が増えるのは、気温が下がるからだと思っていたんですが、それだけなのでしょうか。」
ほむほむ先生「気温だけでは説明できないんだ。かぜなどの呼吸器感染、アレルゲン(ダニなど、アレルギーを起こす原因物質)との接触、ふだんの治療の状態などが重なるんだよ。喘息は、空気の通り道である気道が狭くなって、咳や息苦しさが出たり引いたりする病気で、多くの場合は気道の炎症が関わっている。[1] 飛行機にたとえてみようか。大きく揺れて高度を落とすかどうかは、乱気流、機体の調子、もともとの高度、エンジンの働きが重なって決まるよね。喘息でいえば、乱気流はかぜのウイルスやダニなどのアレルゲン、機体の調子は体がアレルゲンに反応しやすくなっている『感作』の状態、高度はふだんの症状の落ち着き具合、エンジンは毎日の治療薬にあたるね。」

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A先生「秋は、その乱気流が増える季節なんですね。」
ほむほむ先生「そう。でも、どんな乱気流に入るかは飛んでみないとわからないように、どの子がいつ発作を起こすかまでは決められないんだ。だから家庭では、高度とエンジンの点検がまず大事だよ。夜や運動時の症状、手元の薬と処方された使い方、悪化時の連絡先を確かめておこう。[1]」
A先生「かぜが関係することは、研究でも確かめられていますか。」
ほむほむ先生「カナダで、2001年9月に喘息で救急受診した5〜15歳の子ども57人と、地域で過ごしていた喘息の子ども157人を比べた研究があるよ。そのうちウイルス検査ができたのは、救急受診した52人と地域の150人。呼吸器ウイルスが見つかった割合は、救急受診した子で62%、地域の子で41%だった。ライノウイルスなど、鼻かぜの原因になるウイルスが多く見つかっている。ライノはギリシア語で『鼻』という意味なんだ。救急受診した子は、乱気流に入っていた子が多かったわけだね。[2]」

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A先生「海外の9月の話を、そのまま日本にも当てはめてよいのでしょうか。」
ほむほむ先生「違いはあるだろうなあ。日本の157病院で、20歳未満の喘息や、喘息に似た症状の気管支炎による入院を調べた研究がある。2015年9月には、エンテロウイルスD68というウイルスの流行と重なって、入院が急に増えた。一方、それ以前の年は10月にピークがあったんだ。毎年9月が一番危ないと決め打ちするのではなく、秋の感染の流行と、その子の喘息の状態を合わせて見るんだ。集団の傾向から、お子さんの発作の日までは予測できないよ。[3]」

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A先生「発作の日が予測できないなら、家庭では何を確かめればよいのでしょうか。」
ほむほむ先生「でも、予測はできなくても、確かめられることはたくさんあるんだ。薬と吸入の確認、園や学校との共有、そして発作が起きたときの動き方。順番に整理していこう。『夏から薬を続ければ、秋の発作は減るのか』という疑問にも、研究データで見てみよう。秋の発作が約半分になった試験もあるけれど、全員に当てはまる話ではないんだ。どこまで言えて、どこから言えないのか。」
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- この秋から確かめたい薬と吸い方
- 寝具と運動、鼻の症状を見直そう
- 苦しさと顔色を見て、行動を決める
- 発作後の振り返りを、次の対応につなげる
- 来年の夏には、この秋の記録を持って相談する
- まとめ
- 参考文献
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