小児白血病に使用される「キムリア」とは?高額でも重要な治療方法と開発史を、小児科医がわかり易く解説
「キムリア」は患者さんの免疫細胞を使って白血病などと戦う、新しい治療法です。一方で、高額であることも注目されることがあります。キムリアが高額な理由や優れている点、ほかの治療法との違い、副作用や使用できる患者さんなどについて、解説します。
堀向健太
2025.02.24
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最近、ニュースで白血病治療薬「キムリア」が話題となっていました。
そもそもキムリアとはどのような薬、そして治療に使われるのでしょうか?
高額であることに注目が集まっていますが、まずは「知る」ことが大事ですよね。しかし、キムリアは新しい治療薬であり、理解が難しいかもしれません。そして、なぜ高額になるのかも知りたい方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、特に小児の白血病に使われることの多いキムリアによる「CAR-T細胞療法」に関して解説します。
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続きは、5903文字あります。
- 「キムリア」開発の歴史
- CAR-T細胞療法のしくみ
- 「サイトカイン放出症候群(CRS)」や「免疫効果細胞関連神経毒性症候群(ICANS)」とは?
- キムリアが高額な理由
- コストと有効性のバランス
- キムリアが若いひとの白血病に使われる理由と、それ以外のがんへの応用
- まとめ
- 参考文献
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