腸と脳が関係する?子どもの心の安定を育む腸の秘密
漠然と「快便は良いこと」と理解されている方は多いでしょう。しかし、それが子どもの集中力や精神的な安定にまで深く関わっているという報告は結構多いです。その理由やメカニズムを掘り下げていきましょう。
本記事を最後まで読めば、
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なぜ朝の排便が良いの?
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腸と脳ってどう繋がってる?
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便秘が心にも影響するの?
これらの疑問にお答えできるよう執筆しました。
なぜ朝の排便が大切なの?~胃結腸反射(いけっちょうはんしゃ)の秘密~

ChatGPTで作画
研修医Aさん(以下Aさん)「 ほむほむ先生、こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。子どもの朝の排便習慣が、日中の集中力や心の安定に関係するって聞いたのですけど、今日はそのお話ということでしたね。」
ほむほむ先生 「Aさん、こんにちは。実は子どもの心と体のパフォーマンスに関わる鍵があるんですね。単にお通じが良いかどうかという表面的な話だけではなく、子どもの神経系の発達や学習への準備といったところまで関わってくる、重要なテーマだと考えています。」
Aさん 「なるほど…。では早速ですが、まず基本的な疑問として、なぜ「朝」の排便が良いのでしょうか?」
ほむほむ先生 「胃結腸反射(いけっちょうはんしゃ)」というメカニズムがあります。具体的には、空っぽの胃に食べ物が入る刺激によって、大腸が動き出すという、体の自然な反応のことです[1][2]。」
Aさん 「へえぇ、体が自然に反応するのですね。」
ほむほむ先生 「特に朝のほうが、夜間に何も食べていない時間が長いため、この胃結腸反射が最も強く起こりやすいのです[2]。」
Aさん 「なるほど!」
ほむほむ先生 「ですから、朝食後は自然と便意を感じやすい時間帯と言えます。この体のリズムを利用することが、スムーズな排便習慣を作る上で合理的だろうと思います。」
Aさん 「体が「出す準備」を自然にしてくれるタイミングが、朝、朝食後なのですね。習慣化もできるのですか?」
ほむほむ先生 「ええ、毎朝のリズムを意識して排便の時間を設けてあげると、もともとある腸のリズムが戻ってきて、よりスムーズな排便につながると考えられます[3]。」
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