パウダータイプの日焼け止めは効果あるの?子どもにも使える?

手軽さが魅力の「パウダータイプの日焼け止め」。でも、「SPF値通りの効果はあるの?」「子どもも使って大丈夫?」そんな疑問はありませんか?この記事では、最新の研究論文やFDAなどの推奨にも触れながら、効果と安全性に使うためのコツを分かりやすく解説します。
堀向健太 2025.07.30
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ある日の午後、小児科の医局。研修医のA先生が、スマホを片手に何やら考え込んでいます。画面には、最近話題のジェルタイプやスプレータイプ、そして様々なパウダータイプの日焼け止めの情報が並んでいます。そこに、指導医である「ほむほむ先生」がコーヒーを片手にやってきました。

ほむほむ先生「A先生、熱心だね。最近のトレンドでも調べてるの?」

A先生「あ、ほむほむ先生。最近、日焼け止めの種類がすごく増えましたよね。特に、このパウダータイプ。雑誌やSNSでもよく見かけますし、先日も赤ちゃんを連れたお母さんから『手軽で良さそうだけど、実際どうなんですか?』って聞かれたんです。ベタつかないのは魅力的なんですけど、正直、効果や安全性について自信を持って答えられなくて…。」

ほむほむ先生「なるほど、それは大切な視点だね。せっかくだから一緒に考えてみようか。」

本記事を最後まで読めば、

・パウダータイプ日焼け止めの本当の効果は?
・吸い込んでしまっても本当に安全なの?
・結局、どういう使い方が一番賢いの?

これらの疑問にお答えできるよう執筆しました。

パウダータイプの日焼け止め、その魅力と知られざる課題

ChatGPTで作画

ChatGPTで作画

A先生「よろしくお願いします!パウダータイプの日焼け止めって、ベタつかないし魅力的ですよね。そして、じっとしていない子どもにさっと塗れるのは、親御さんにとっても本当に嬉しいポイントだと思うんです。」

ほむほむ先生「その通りだね。あの手軽さとさらっとした使い心地は、間違いなく大きなメリットだね。主成分の酸化亜鉛や酸化チタンも、ミネラル由来で肌に優しいとされているしね[1]。ただね、A先生。その『パウダー』という形状、つまり剤形(ざいけい)そのものに、効果と安全性の両面で少し注意が必要な点があるんだ。」

A先生「剤形、ですか?成分は安全なのに、形が問題になるなんて…考えたこともありませんでした。」

ほむほむ先生「そこが今回の話のキモになる部分だよ。まず効果の面から見ていこうか。」

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