赤ちゃんの食物アレルギー予防法とは?「早く食べ始める」以外の重要点をアレルギー専門医が解説

赤ちゃんの食物アレルギー、気になりますよね。「アレルギーが心配な食べ物は、早く始めた方がいいらしい」と耳にしたことがあるかもしれません。でも、ただ早く始めるだけでは不十分で、それ以外にも満たしておくべき条件があることがわかってきました。この記事では、科学的根拠に基づいた最新のアレルギー予防法を分かりやすく解説します。
堀向健太 2025.08.12
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小児科の研修医として奮闘中の A 先生。最近、海外の学会から発表される食物アレルギー予防の新しい指針に目を通すたび、ある種の混乱を感じていました。

A 先生「うーん…最近は、離乳食に“アレルギーの原因になりやすい食品も早めに始めよう”が常識になったって聞くけど、社会実装をしたオーストラリアの研究では予防に効果なし…か…[1]。どうすればいいんだろう…」

たくさんの情報が、かえって彼を悩ませていました。その様子を見て、指導医の小児アレルギー専門のほむほむ先生が声をかけます。

ほむほむ先生「A 先生、良い点に気づいたね。先生がみた研究結果などから、オーストラリアの最新ガイドラインだとピーナッツや卵は『週2回』、アメリカの指針ではピーナッツは『週3回以上』が目安、イギリスは『ふだんの食事の一部として継続的に』って書くようになったんだ[2] [3]。世界中のガイドラインが細かい部分で違うから、混乱する気持ちもよく分かる。でもね、大切なのは表現の違いじゃなくて、その奥にある共通したメッセージなんだ。今日はその一番大事な部分を解き明かしていこうか。」

本記事を最後まで読めば、

・なぜ、食物アレルギーの発症予防に「早く食べ始める」だけでは失敗しやすいのか
・皮膚のケアがアレルギー予防に繋がる理由
・アレルギー予防の「頻度」と「期間」がなぜ重要なのか

これらの疑問にお答えできるよう執筆しました。

※本記事は、登録者1万人記念として公開時無料記事としておりましたが、予定通り 2025/8/13 23:30 次回の記事を完成させましたのでサポートメンバー限定記事に変更させていただきました。次回記事は8/15朝の配信予定です。同じように次々回記事までは無料記事となる予定です。引き続きよろしくお願いいたします。

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